SDカードなどのメモリーカードを長持ちさせるコツ!


こんにちは!宇都宮市のホームページ作成事務所あっとほーむの藤本です。

当事務所では10年程前まで、パソコンの修理でデータ復旧などのサービスを行っておりました。

先日、その当時のお客様からお電話がありまして、カメラに入っていたSDカードがアクセスできなくなったとご相談をいただきました。


残念ながら、現在はそちらのサービスは行っておりませんし、私の手に負えることではないのでお断りさせていただきましたが、気になったのでメモリーカードを長持ちさせるコツをお話ししようと思います。


ちなみに、なぜ手に負えなくなったかと言いますと、大容量化したことでデータの密度と量が半端ないことと、高性能な復旧ソフトが販売されているためです。


なお、こちらに記載している確認手順や対策方法は、当事務所では責任を負いかねますので、あくまでご自身の責任の上ご参考ください。


例えば、メモリーカードはフォーマットをたくさんやると寿命が縮まるのか?

結論から言うと、SDカードを「フォーマットする」行為自体で寿命が大きく縮むことはありません。ただし、仕組み上は多少の影響はあります。

メモリーカードの仕組み

メモリーカードは フラッシュメモリ で作られていて、セル(記録領域)は 書き換え回数に限界 があります(おおよそ数千回〜数万回)。


「フォーマット」とは、主に「管理領域の初期化・再構築」を行う処理です。

  • クイックフォーマット:管理情報(インデックスなど)だけを書き換えます。実際のデータ領域は触らないため、負担はほぼゼロに近いです。
  • フルフォーマット(ゼロ書き込み含む場合):全領域にデータを書き込むため、カード全体に1回分の書き換え負担がかかります。


フォーマットの影響の程度

クイックフォーマットなら寿命への影響は無視できるレベル
 毎日やっても問題ないくらいです。

フルフォーマットを頻繁に繰り返すと寿命は縮む可能性があります
 ただし、普通の使い方で寿命を使い切るより先にカードが物理的に故障したり規格が古くなったりするケースが多いです。

実用上のポイント

  • 通常は クイックフォーマットで十分。
  • 長期使用で断片化や不具合が出たときに、たまに フルフォーマットをするのがおすすめ。
  • 本当に寿命を縮めるのは、動画の常時録画(ドラレコなど)や大量の書き込み・削除の繰り返し
    フォーマットそのものより日常の書き込みが影響大です。


いちいちデータを選んで削除って面倒ですよね?!

カメラの動画や画像をいちいち選んで削除するのって面倒ですよね?

こんな時はクイックフォーマットの方がオススメです!

クイックフォーマットのメリット

  • 一瞬で削除できる(大量の動画を1つずつ消すより圧倒的に早い)。
  • ファイル管理情報をリセットできるので、書き込みエラーやデータ断片化を防げる。
  • カメラ本体でフォーマットすれば、その機器に最適なファイルシステムに整え直してくれる。


個別削除のデメリット

  • ファイルを1つ1つ消すと 管理領域にゴミ情報が残る → 長期間使うと不具合の原因になることがあります。
  • 動画数が多いと 時間がかかるし、バッテリー消費も無駄です。


寿命への影響

  • カメラ用のSDカードは「書き込み耐性」が強い設計(特に UHS-I / UHS-II の高耐久品やドライブレコーダー対応品)なので、クイックフォーマットを繰り返しても問題ありません
  • 逆に、動画撮影そのもの(常に大容量の書き込み)がSDカードの寿命に一番影響します。


もしメモリーカードが読み込み書き込みができなくなったら?!

メモリーカードが使えなくなる主な原因

物理的損傷

  • カードの端子が曲がった、欠けた、汚れや酸化で接触不良。
  • カメラやPCで認識されない場合が多い。
    対策:端子を柔らかい布や消しゴムで軽く清掃。破損している場合は交換必須。

論理的損傷(データ構造の破損)

  • フォーマットの途中で電源切断。
  • ファイルシステムの破損。
    症状:読み込みエラー、カメラで「カードを挿入し直してください」と表示される。
    対策:・PCで chkdsk(Windows)やディスクユーティリティ(Mac) で修復。
       ・修復できない場合は フルフォーマットして再利用

フラッシュメモリの寿命

  • MLCやTLCのフラッシュには書き込み回数制限があります。
  • 特に高頻度で動画撮影を繰り返した場合、書き込み不能になることがあります。
    対策:残念ながら交換しかありません。


トラブル時の手順

  1. カメラを再起動して挿し直す
  2. 別のカメラやPCで読み込みを試す
  3. 端子を清掃する
  4. 書き込み保護スイッチを確認
  5. PCでフルフォーマットしてカメラで再フォーマット
  6. それでもダメなら寿命切れの可能性 → 新しいカードに交換


一か八かのデータ復旧!

1.まずは安全確認

SDカードを さらに書き込まない(撮影やフォーマットはしない)。
→ データ上書きで復旧不可になるリスクを避ける。

2.別の環境で認識するか確認

  • 別の カードリーダーやPC、別のカメラ に挿してみる。
  • 読み取り専用で開けるかを確認。
  • Windowsなら「ディスクの管理」、Macなら「ディスクユーティリティ」で表示されるか確認。


3.データ復旧ソフトを使用

読み取りはできるがファイルが見えない場合、専用ソフトで復旧を試みます。

Windows向け
  • Recuva(無料/簡単操作)
  • EaseUS Data Recovery Wizard(有料だが強力)
  • R-Studio(高度なオプションあり)

Mac向け
  • Disk Drill
  • Data Rescue


専門業者に依頼(最終手段)

  • SDカードが物理的に壊れている場合、自力復旧はほぼ不可能です。
  • 専門業者(例:データSOS、ネット復旧サービス)に送ると高確率で復旧可能ですが 費用は1万〜数万円
    実際はもっともっと高いことが多いです・・・。



以上、ご参考になれば幸いです。